こんにちは。情シス先輩です。
- 「Linuxを練習したい」
- 「Pythonスクリプトを長期間に渡って動かしてみたい」
- 「ログの監視環境を作ってみたい」
そんな目的を持ったときに、まず検討してほしいのがVPS(仮想専用サーバー)です。
やりたいことを自由に試せる環境を用意しようとすると、中古PCやミニPCを使うという選択肢もありますがVPSなら初期費用ゼロまたは非常に安価にスタートでき、短期間だけの利用も可能です。
この記事では若手エンジニアや情報システム部門の方が身につけておきたい3つの技術分野に焦点を当て、その実現にVPSをどう活用できるか構成例とともに具体的にご紹介します。
用途1:Linux練習・サーバー構築スキルの習得

Linuxの基本操作を学びたい、ログの仕組みやサービスの構築手順を理解したい。
そんなときに最適なのが自由に操作できるVPSです。
業務端末や自宅環境では触れないような設定変更も、VPSなら気兼ねなく試すことができるため学習環境として非常に優れています。
学べること
- 基本的なシェル操作
syslog
やsecure
ログの読み方ufw
やfail2ban
を用いた簡易セキュリティ対策postfix
などのサービス構築と設定
構成例
- OS:Ubuntu / AlmaLinux
- 使用ツール:rsyslog, logrotate, fail2ban, ufw, postfix など
- VPS:512MB〜1GB / 1コア
おすすめ:
さくらのVPS
は国内3リージョンから選択可能でSSH接続も安定。Linux練習に最適です。
用途2:Pythonスクリプト実行環境の構築
Pythonは今やインフラ運用や業務自動化の定番言語。
VPSに環境を構築することでローカルPCに依存しない柔軟なスクリプト実行が可能になります。
「夜間バッチでメールを送る」「API経由でデータを取得して保存する」などの処理もVPS上であれば気軽に試せます。
学べること
smtplib
でメール送信requests
でAPIデータ取得cron
で定期実行(監視・通知)- 軽量なバックグラウンド処理の実装とログ出力
構成例
- OS:Ubuntu
- 使用ツール:Python3, pip, virtualenv
- VPS:1GB〜2GB / 1〜2コア
おすすめ:
GMOインターネットのConoHa VPS
は1時間単位での契約も可能。検証用途や短期利用にも使いやすいサービスです。
用途3:ログ監視と可視化環境の構築

システム運用やセキュリティ対応に欠かせないのがログの収集と可視化です。
VPS上で rsyslog
や Fluent Bit
、Elasticsearch + Kibana
を構成すれば小規模ながら本格的な可視化基盤を構築できます。
「logrotateでローテート管理」「ログの振り分け」「可視化ダッシュボードの作成」といった技術が一通り体験できます。
学べること
rsyslog.conf
の編集とログ分類- Fluent BitまたはLogstashでの転送
- KibanaやGrafanaでの可視化
- 自動化されたログ分析基盤の初歩
構成例
- OS:Ubuntu
- 使用ツール:rsyslog, Fluent Bit, Elasticsearch, Kibana or Grafana
- VPS:2GB〜 / 2コア / 30GB以上(swap推奨)
おすすめ:
エックスサーバーのVPSサーバー
は高性能なCPUとI/O性能を備えログ可視化基盤のホストとしても安定した動作が期待できます。
まとめ
エやりたいことがあるならそれを実現するための最適な環境を選ぶことが大切です。
VPSは、Linuxの練習・スクリプトの実行・ログ監視といった実践的な技術習得にぴったりなツールです。
必要なときに必要な分だけ契約できるのもVPSの魅力。
今回紹介した構成例を参考に、目的に合った使い方でスキルアップを進めてみてください。
VPSを選ぶときの比較記事はこちらもあわせてどうぞ
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